眠い・・・。
昨日は散々だった。
変なベータラとかいう怪人を見て、ゾンビの群れを見て、自分は創造神と宣告され、挙句の果てにヴィマナとか言う奴に乗せられ、結局帰ったのは2時。かなり親にしかられた。
俺の通ってる濱図中学は、朝が早い。成長期真っ盛りの14歳は、普通にしてても眠いってのに。
そんな眠気を覚ますビッグニュース朝のHRに飛び込んできた。
「は~い、今日はビッグニュースがありま~す。はい、入って~。」
そうやって教室に足を踏み入れてきたのは・・・ええ?シヴァ!?
「美愛中学からきた、羽柴弓子です」
この上なくぶっきらぼうに、シヴァが喋った。
先生が喋りだす。
「羽柴君は親の仕事の都合でこっちにきたそうだ。皆仲良くやれよ~。羽柴君、急な転入で席が用意できなかったんだ。悪いが、あの席に座ってくれ。」
先生の指の向くほうには、俺の席の隣の席があった。俺の隣の空いた席が。
「はい。」
こっちに来るシヴァ。座ったのを確認すると、すぐさま机にメッセージを書いた。
(なんでここに?)
気付いたシヴァが俺と同じようにメッセージ刻む。
(あとでな)
大きな疑問は4文字で一掃された。
モヤモヤのHRが終わった。
途端に声をあげる。
「何でここにいるんだよ?」
「え、何ですか?」
・・・こいつ、ネコかぶってやがる。
こいつにからんでも仕方が無いので、廊下に出た。
すると、いきなり肩を叩かれた。
「おはよ!」
「次はお前!?」
肩を叩いたのはヴィシュヌだった。
「ちょっと理由があって、この中学にやってきたんだ。」
「なんで?」
「ここじゃちょっと言えないから。大体どういう系かは予想つくでしょ?」
・・・確かに。このタイミングでこいつらが来たということは、理由はあの神様関係に決まってる。
「・・・あぁ。分かった。」
「放課後、濱図第2公園に来てね。またあれに乗るから。」
「今回は遅くならないだろうな。」
「大丈夫。昨日は例外。じゃあね。」
こうして、また新しい学校生活がスタートした。
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