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「いつかは強くなる・・・」
頭の中にヴィシュヌの言葉が響く。
昨日の戦いが嘘か、日常茶飯事のどっちかと間違うほど世界は何事もなく回り続けている。
警察は件の連続殺人犯人をまだ血眼になって捜しているけど、犯人が見つかることは無い。
教室の窓から空をちらりと見ると、晴れ渡った青空が広がっていた。
「おい富良野、富良野!」
はっと気がつくと、目の前にカマキリそっくりの間城先生が眼鏡の奥の目を細めていた。
「今話聞いてたか?」
「・・・いいえ」
「はいじゃあスクワット30回 はい、いーち」
「いーち」
・・・しまった。間城先生は、虫を食らうカマキリのように生徒に対して容赦が無い。
あぁ、面倒くさい・・・
「えぇ!?間城先生の話聞いてなかったの!?」
「・・・うん」
「転入したての僕だって、あの人の話は聞かないとやばいって分かるのに・・・」
「いや、考え事しててさ・・・」
「ふ~ん。ところでさ、ブラフマーの名前ってなに?」
「へ?どういうこと?」
「今までは何て名乗ってたか、ってこと。」
「あぁ。富良野 創だよ。ヴィシュヌは何なの?」
「そういや違うクラスだし」言ってなかったね。僕は、日比野 衛」
「衛に弓子か。それぞれの性格に嫌にマッチしてるな。」
「友達につけてもらったの。」
「友達?」
「うん。他中生だけど。その人も神様だよ。」
「まだ神様いんのかよ。なんて神様?」
「粟国勇也っていう神様。まぁ、あってからのお楽しみだね。」
キーンコーン、カンコーン
「あ、やば。またあとでね~」
「おぉう」
ポケットの粘土をこねながら俺は席に着いた。